うつを発症している人への励まし方

うつを発症している人への言葉のかけ方はとても難しい面があります。そのひとつが励まし方で、励ますときの声のかけ方でさらに症状を悪化させてしまうことがあります。今回は、うつを発症している人への励まし方についてお話します。

励ますことと寄り添うことは似て非なるもの

病気や体の不自由な人を見ると何か手伝えないかと考えますが、ときとして裏目に出る可能性があります。そのひとつがうつを発症している人への励ましの言葉です。

「頑張って」や「○○ならできる」という言葉は、よく口にすると思いますが、うつを発症している人にはプレッシャーになるため禁句とされています。うつを発症している人は、こちらが励ますつもりでかけた言葉でも、自分ができてないことを指摘されたと認識してしまいます。

ところで、「うつを発症している人の支えになりたい」と考えている方は結構いるのですが、残念ながらうまくいく可能性は高くないと思います。経験上、うつの人は励ますというよりも寄り添うというスタンスの方が適切です。

まずは、言葉をかける必要はないので同じ空間にいることから始めてみてください。そして、声をかけてきたら、否定や言い返したりせず、じっくりと話を聞きましょう。ほとんどの場合、思ったことを思ったまま話してるだけなので、相づちで十分です。

うつの人への声のかけ方

うつの人への声のかけ方については前項で少し触れましたが、基本的には、相槌をうって話を聞くことになります。ときには自己否定する発言もしますが、説得しようと思わないことです。

特に「死にたい」とか「消えたい」など聞いたほうが焦ってしまう内容を口走ることもありますが、慌てて否定しないように。

話したいことを十分に話すと、少しずつ質問してくることがあります。ここでは思ったことを話していいのですが、聞いている方が、熱く語りすぎないように。会話がしたいわけではなく、目の前の相手に話しているという感じなのです。

起立性調節障害

どうしても指摘しなければならないときは

話してる中でどうしても見過ごせない発言があったときは、そのことを伝えることも大事です。伝えるタイミングは、話し終えたときで、感情をできるだけ押し殺して話しましょう。

伝え方は、どの部分がどう気に入らなかったのかを簡潔に伝えます。自分が気に入らなかった理由を知ってもらうというイメージなので、伝えたときに理解してもらおうとか考えを正してもらおうとかは考えないようにしましょう。

伝えた内容について、質問を受けたときは、まずはその質問に答えてから、自分の思いを伝えるようにしましょう。質問に質問で返すのは厳禁です。

うつを発症している人には心で寄り添うことが大事

ここまでお話したように、うつを発症している人への励ましの言葉は、逆効果になることがあります。酷な言い方をすると、うつ発症時の言動は別人格のようになります。そのため、「以前○○だった」や「いついつにこう言った」という過去の言動は伝わりません。

あるのは「目の前のことのみ」なので、まずは目の前の問題を一緒に解決することから始めてください。気になることがあるときに、違う話題の話をされても内容が入ってこないのと一緒です。

そばにいて「一緒に解決しよう」という行動こそが、唯一の励ましになります。